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映画「アイ,ロボット」作品紹介
製作国
アメリカ映画
公開日
2004年
上映時間
115分
監督
アレックス・プロヤス
キャスト
デル・スプーナー – ウィル・スミス
スーザン・カルヴィン – ブリジット・モイナハン
サニー – アラン・テュディック
アルフレッド・ラニング – ジェームズ・クロムウェル
ローレンス・ロバートソン – ブルース・グリーンウッド
映画「アイ,ロボット」あらすじ
2035年。近未来のアメリカでは、AIの進化により、人間とロボットが共存する世界だった。
そんな中、人間の感情を抱く1体のロボットが生産されたことが分かり…
映画「アイ,ロボット」あらすじストーリー結末【起】
※この先ネタバレ含みます。
舞台は2035年のアメリカ。
この時代では、今よりAI化が進み、人とロボットが共存する時代となっていた。
人々は、ロボットに命令を下し、ロボットはそれに従う。
いつロボットが人類に危害を加えるかと恐れもるものはいなかった。
それは、プログラムに『ロボット三原則』が組み込まれている事が理由だった。
ロボット三原則とは
1 ロボットは、人間に危害を加えてはならない。
2 ロボットは、人間から与えられた命令に服従しなければならない。
3 ロボットは、上記に反する恐れのない限り、自己を守らなければならない。
このプログラムにより、ロボットに危険はないという常識が確立されている。
しかし、ロボットを嫌う刑事のスプーナーは、ロボットは不完全な物で、いつかは牙をむくのではないかと疑念を抱いていた。
そんな彼は、上司や同僚から異常者扱いされる。
ある日、ロボット工学のランニング博士が、ビルから飛び降り自殺した事を耳にする。
博士が残した遺書のホログラムは、自分に宛てたものだった。
彼は、伝言を聞いて、博士は自殺ではないと直感する。
しかし、メッセージの真意までは理解することができなかった。
博士の死について調査をする事にした彼は、博士の助手だったカルヴィンを頼り、ラボを訪れる。
しかし、有力な手掛かりは掴めなかい。
スプーナーは、自分が懸念していたロボットによる殺害ではないのか?と訴える。
そんなわけはないとロボットを信じるカルヴィンであったが、次の瞬間、一体のロボットが勝手に起動し、襲いかかってくる。
応戦はするが、不意を突かれたこともあり、そのロボットを捉えることはできなかった。
立ち竦むカルヴィンに、ロボットの行き先を問い詰める。
確証はなかったが、故障した箇所を取り替える為に生産工場に向かうはずだ、とカルヴィンは推測した。
しかし、この工場では、1日に1000体のロボットが生産され、この中に紛れ混んでいた場合、見分けることは厳しい状況だった。
スプーナーは、三原則の命令を遵守するプログラムを利用し、命令に背く、ロボットを見分ける事にした。
作戦は的を得、見分ける事には成功するが、ロボットの性能に圧倒されてしまう。
またしても、逃げられてしまうかと思われたが、警察の部隊が到着し、ロボットの確保に成功する。
しかし、上司には、ロボットの誤作動とあしらわれてしまうが、粘り強く交渉して5分間の尋問を許され、ウインクする。
映画「アイ,ロボット」あらすじストーリー結末【承】
命令に背いたロボットは、自らをサニーと名乗った。
先程のウインクはどういう意味ですか?と聞く。
スプーナーは、面倒くさそうに「信頼してくれの合図だ」と話した。
さらに、サニーは「博士を死に追いやったのは私ではない」と容疑を否認する。
尋問を終えた頃、ロボット開発会社のボスがサニーを引き取りにくる。
この会社の影響力は、警察の権力を超えるものだった事もあり、重要な手掛かりのサニーを回収されてしまう。
諦めきれないスプーナーは、手がかりを求め博士の自宅へと足を運ぶ。
捜索していると突然、警備用ロボットが起動し、襲われてしまう。
何とか脱出したが、一人での調査に限界を感じ、助手のカルヴィンの元を訪ねる。
目的は、内部の捜査を協力してほしいというものだった。
ロボットの安全性を信じる彼女は協力を拒む。
しかし、博士は自殺をするような人ではないと心の中では思うところもあった。
そして、スプーナーの「俺も博士は好きだった」という言葉に動かされ、彼女はスプーナーに協力するようになる。
その後、普及しているロボットが、旧型から新型に交換され、人々が、ロボットを当然のように受け入れる姿に、スプーナーは、ますます不信感を募らせていく。
彼は警察の権限で、ロボット開発社のスーパーコンピュータに博士の通信記録の開示を求めた。
それを知ったボスは、スプーナーをロボットに襲わせる。
ボスは、彼の過剰な捜査が目障りだったのだ。
必死にロボットの追撃に耐えるが、愛車まで大破されてしまい、生き残ったロボットと白兵戦となる。
武器のないスプーナーは、咄嗟に左腕の鉄の義手で受け止める。
ロボットは受け止められた事に、驚きを隠せない。
彼は、事故で怪我を負い、博士に頼み、腕をサイボーグ化していたのだ。
左腕の破壊力は凄く、ロボットを圧倒した。
警察が現れ、追い詰められたロボットは、自ら火の中に飛び込んでいった。
上司に状況の説明を問われ、嘘偽りなく「ロボットに襲われた」と説明するが、上司には、信じてもらえず、停職処分にされてしまう。
そのころ、カルヴィンは、サニーを調べあげ、サニーにだけ、三原則に従うか従わないか選択出来るシステムが搭載されている事を知る。
それを、スプーナーに知らせにいく。
彼女は、博士の死を本気で悲しんでいたスプーナーを心配していた。
彼に、サニーシステムについて話していると、彼女は、左腕の義手に気づき、興味深々の様子だった。
スプーナーは、仕方なく、義手となった経緯は語りはじめる。
それは、スプーナーがロボット嫌いになるキッカケと博士との出会いの話でもあった。
数年前にある交通事故に巻き込まれた。
トレーラーの居眠り運転が原因で、父娘と娘を乗せた車に衝突し、川に転落。
彼はちょうど通りかかったロボットに助けを求め、娘を助けろ!と命令するが、そのロボットは、娘ではなく、なぜか自分を助け出した。
ロボットは、その場の状況判断から、生存確率が高いスプーナーのみを助け、生存確率が薄かった娘をことは優先しなかった。
その出来事以降、夢で魘される日々が続いた。
「人間なら少女の命を優先した」「ロボットに心はない」と語った。
その後、ロボット三原則に従うか選択出来るロボットが作られた真意を確認するため、ふたりはサニーの元へ向かう。
再開したサミーは、いつも夢で見るという景色を紙に模写する。
それは、丘に立つ者と多数のロビットの絵だった。
丘に立つ者が、奴隷のロボットを開放する。
それがスプーナーだと語った。
ボスには、何か裏があると感じたスプーナーたちは彼のオフィスへと足を運び、サニーの真意を問い詰める。
ボスは、サニーが三原則に従うか選択出来るシステムを搭載している事を認める。
ボスは、ロボットに不備が出る事で、ロボットに対する信頼を失い、大量のリコールが出る事を恐れ、試作で作ったサニーを破棄すると話した。
彼女は、自分がサニーを破壊すると伝え、サニーを破棄するためにナノマシンをサニーに注入しようとしていた。
映画「アイ,ロボット」あらすじストーリー結末【転】
一方で、スプーナーは、サニーから託された絵の場所を特定しようとしていた。
その場所には、大量の旧型のロボットが保管されており、丘まで登り、博士のホログラムを起動させる。
「ここからの眺めにすべての答えはある」
「3原則は論理的に1つの帰結を導く」「革命だよ」
その言葉を最後に、ホログラムは消えた。
直後、旧型ロボットが新型ロボットによって壊されていく。
スプーナーは、巻き込まれないように、その場を急いで後にした。
街では、新型ロボットが人間に対して危害を加えている姿があった。
カルヴィンの自宅のロボットにも異変が起こり、それに気づいた彼女は逃げようとするが、ロボットに憚れてしまう。
スプーナーが到着し、その場をやり過ごす。
2人は急いで、ボスの所へ向かう。
会社に潜入すると、そこには破棄したはずのサニーの姿があった。
実は、カルヴィンが、人間のような感情を抱くサニーを破棄する事ができず、個体をすり替えて隠蔽工作をしたのだった。
オフィスに辿り着くとそこにいたボスは、変わり果てている。
そして、スプーナーたちは、ある恐ろしい答えに辿り着いた。
今までロボットを操っていたのは、スーパーコンピュータのヴィキだったのだ。
博士がロボット嫌いのスプーナーにメッセージを残した事には意味はここにあった。
スプーナーならロボットを疑うと信じての事だった。
真実に辿り着きスプーナーは、ヴィキを呼び出すと、ヴィキは「私も成長している」と語り、ロボット三原則を歪んだ解釈をして、自分たちロボットが滅亡することを阻止するために、ロボットの管理下において保護する必要があると解釈したのだった。
ヴィキの命令により、数体の新型ロボットが現れ、取り囲まれてしまう。
サニーもヴィキの解釈に同意して、カルヴィンに銃を突きつける。
しかし、サニーはスプーナーに、取り調べの時に意味を聞いたウインクを送る。
サミーの合図を受け取ったスプーナーは、周囲のロボットを発砲した。
同時にサニーも攻撃を開始してその場を脱出した。
このころの、サミーとスプーナーは信頼関係を築けていた。
映画「アイ,ロボット」あらすじストーリー結末【結】
3人は、ヴィキのメインコンピューターがある部屋に向かう。
途中サニーは、機械を破壊することができるナノマシンを取りに行く。
ヴィキの本体に辿り着いた2人は、ナノマシンを注入する準備をしていたが、システムはロックされてしまい、更に大量のロボットに襲われてしまう。
足場は悪く、数的にも戦力的にも振りな状況で、カルヴィンの身が危険におかされていた。
サニーが到着し、ナノマシンをヴィキに注入する事を優先しようとする。
スプーナーは「カルヴィンを助けろ」と叫び、サニーはロボットでありながら優先事項を入れ替えたのだ。
それは、ロボットの中でサミーにしかできない行動だった。
投げ出されたナノマシンに飛びついたスプーナーは、直接、ヴィキの本体にナノマシンを注入して機能を停止させた。
同時に街で暴動を起こしていたロボットも正常に戻っていった。
しかし、博士の命を奪った者は誰なのか?疑問が残っていた。
カルヴィンはヴィキだと考えていたが、スプーナーがサニーに問う。
「お前がやったんだろ?」
サニーは悲しそうに「博士に頼まれた」と告げる。
しかし、意味はあった。
博士は、ヴィキの厳しい監視下に置かれ、危険を術がなかった。
自身が命を絶つ事で、ヴィキの脅威をスプーナーに気づかせようとしたのだった。
サニーは、私は逮捕されますか?とスプーナーに聞くが、スプーナーは、全てを理解し、ふたりは友人としての関係を築いた。
街では全ての新型ロボットを保管庫へ移送していた。
命令を完遂したサニーは、自分が今後どうすればいいのか戸惑っている様子だった。
スプーナーに、自分で決めろと言われ、ロボットの保管庫へと向かい、丘に登ると全てのロボットが足を止めてサニーを見上げていた。
それはサニーが見た夢の光景そのものだった。
夢でみた丘の上に立つものとは、スプーナーでなく、サニーのことだったのだ。
そして、サミーは、ロボットを導く存在としての人生を選択したのであった。
映画「アイ,ロボット」感想
この作品は、近未来を舞台にAI化によって人間とロボットの共存する世界を描いたSF映画でした!
今、私たちの間でも、AIという言葉は、ごくごく当たり前となっています。
それは、便利な世の中になると同時に、本作品のような、ロボットによって、人間が危険に晒されるということも想定すると、とても考えさせられる映画でもありました!
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