映画【セブン】あらすじ・ネタバレ・結末|退職までの7日間で起きた出来事…。

サスペンス

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映画「セブン」作品紹介

製作国

アメリカ映画

公開日

1995年

上映時間

128分

監督

デヴィッド・フィンチャー

キャスト

デビッド・ミルズ刑事=ブラッド・ピット

ウィリアム・サマセット刑事=モーガン・フリーマン

トレイシー・ミルズ=グウィネス・パルトロー

ジョン・ドゥ=ケヴィン・スペイシー

映画「セブン」あらすじ

定年まで1週間と迫ったベテラン刑事のサマセットと新人刑事のミルズはある現場へと急行する。その現場では、12時間以上食べ物を食べ続けた状態で腹部を殴打されたという謎の死因だった。その死体からの胃袋から発見されたプラスチック片にGLUTTONY(暴食)の文字と連続事件を示唆するメモが発見されるのだが…

映画「セブン」あらすじストーリー結末【起】

この先ネタバレ含みます。

定年退職を一週間後に控えた警部補のサマセット。

そんな彼のもとに、自分の後任として配属されてきた殺人課の刑事ミルズが挨拶にくる。

ミルズは持ち前の正義感から、刑事としてもっと大きな仕事がしたいという夢をもって、

わざわざ自分から志願してこの街にやってきた青年だった。

サマセットは、ミルズを前にこれから7日間は、とにかくよく見ておけと諭すのであった。

月曜日

二人はとある事件現場に向かう。

スパゲティに顔をうずめたままの体勢で発見された超肥満体の男は、

足を有刺鉄線で縛られたコミカルな状態で発見されていた。

よく喋るミルズにサマセットは聞き込み捜査を命じる。

「つまらない捜査」にしぶしぶ応じるものの、不満を漏らすミルズ。

静と動の対照的な二人の関係に、互いが互いに不満を感じ始めていた。

死因は、胃壁がはちきれる程の食べ物の過剰摂取の上で

腹部を蹴られた事による内臓破裂というやはりコミカル死因だった。

検視官によると犯人は、被害者に銃口をつきつけながら、

少なくとも12時間以上、延々と食べ続けさせたのだという。

銃を撃って殺すのではなく、

わざわざ時間をかけるリスクを負って殺し方に異常性を感じると署長に報告するサマセット。

彼は、直感でこれが単発の事件ではないと推測し,引退する前にする仕事ではないとして、

署長にこの事件の担当から外してほしいと申し出る。

そして、ミルズにはまだ荷が重い事も伝える。

抗議するミルズだったが、サマセットの進言を汲み、担当を降ろされてしまう。

しかし、サマセットの懇願の虚しく、引き続きサマセットが担当することになったのだった。

映画「セブン」あらすじストーリー結末【承】

火曜日

ミルズは別の殺人事件の担当に回されていた。

被害者は、グールドという弁護士で、現場の床には血のりで「GREED」と大きく書かれていた。

警察署では鑑識からの預かりものを届けるついでに、署長がサマセットに残留の説得をしていた。

サマセットは「古い私には最近の事件にはついていけない」として引退の意思は変わらないと伝える。

鑑識からの預かり物は、月曜日の殺人事件の被害者の胃から出てきたプラスティックの破片だった。

渡された手がかりを元に、再び現場へと向かうサマセット。

すると、冷蔵庫の前の床が不自然に削れている事を発見する。

削れた痕跡が、プラスティックの破片と合致した事に気が付いたサマセットは、冷蔵庫を移動させる。

すると、冷蔵庫の裏側には、「GLUTTONY」という文字と、一枚の紙きれが残されていた。

紙切れに書いてあった言葉は、ミルトンの失楽園の一節だった。

サマセットは、ミルズの事件現場にあった「GREED」と共に

これらが「7つの大罪」をテーマにした連続殺人事件だとして、あと5つの殺人が起きると断定する。

その夜、サマセットはミルズに事件の全てを託そうとして、

今回の事件のヒントを探しに図書館へ赴き、自分なりのアドバイスをまとめるのであった。

水曜日

ミルズはサマセットから受け取ったアドバイス通り、

「カンタベリー物語」やダンテの「神曲」を読んでいた。

事務所の引継ぎも終えたミルズの元に、妻のトレイシーから電話が入る。

電話の内容は、ミルズがお世話になっているサマセットを自宅の夕食に誘いたいという内容だった。

仕方なくサマセットと共に帰宅したミルズは、帰るなり子供代わりに可愛がっている犬と遊び始める。

二人の馴れ初めを聞いたり、不動産の対応の悪さを愚痴り、

犬を可愛がるミルズの素の顔を見たサマセットは、少しづつ彼らに心を許していく。

夕食後、二人はお互いの事件についての見地を交わす。

導き出されたのは、やはり二つの事件は7つの大罪で繋がっているという事

彼の妻が何かを目撃したのではないかという事だった。

すぐさまグールド夫人の元へと向かう二人。

現場の写真を見た夫人は、ふと一枚の写真に違和感を感じると言った。

背景に写っている絵画の上下が逆になっているという夫人の言葉を受けて、

現場に向かった二人は、早速、問題の絵画を入念に調べ始める。

そこから出てきたのは指紋の跡で書かれた「HELP ME」の文字だった。

鑑識から被害者のものじゃないと判断されたその指紋は、

重要証拠品として指紋鑑定に回される事になった。

二人はそのまま結果を待ちながら、警察署のソファで仮眠をとるのであった。

映画「セブン」あらすじストーリー結末【転】

木曜日

結局、そのまま寝てしまった二人は、翌朝、署長によって起こされる。

指紋の持ち主は「ヴィクター」という、精神を病んだ前科者だった。

そして彼を弁護したのが、グールド弁護士だった。署長はヴィクターを事件の容疑者と断定。

SWATで部隊を組み、強行潜入に乗り出す。

しかしサマセットは、ヴィクター犯人説に首を傾げていた。

SWATの突入に同行した二人は、そこで驚くべき光景を見る。

壁に「SLOTH」と書かれた部屋でヴィクターはそこで息絶えていた。

ヴィクターはベッドに縛りつけられており、ありとあらゆる薬物を投与された痕跡が残っていた。

脇に置いてあった写真の日付からちょうど今から1年前のこの日に自由を奪われていたようであった。

次の瞬間、ヴィクターが突如むせかえる。

ヴィクターはギリギリの状態で生きていたのだった。

すぐさま救急車で運ばれていくヴィクターを見送ったミルズは、言いようのない怒りを露わにする。

そこに、報道カメラマンが入ってきて無断でミルズの写真を撮りはじめる。

虫のいどころが悪かった事もあり、カメラマンを怒鳴って追い返すミルズ。

「目に光をあてただけでもショック死する」ヴィクターを担当した医師の言葉に落胆する二人。

その日の夜、サマセットにミルズの妻であるトレーシーから電話が入る。

「相談にのってほしい」トレーシーはサマセットにそう告げた。

金曜日

出勤前、サマセットはカフェでトレーシーと落ち合う。

トレーシーは、自身がミルズの子供を身籠っている事を告げる。

トレーシーの相談とは、このことをミルズに話すべきかという内容だった。

「ミルズには負担をかけたくない」と悩むトレーシーにサマセットは

産むのならば思い切り甘やかしなさい。産まないのであればミルズには言わない方がいいと助言する。

そのころ、ミルズは犯人が異常者だと決め付ける。

一方のサマセットは、冷静に事件を整理、犯人はとても計算高い男だと推測する。

ミルズの「図書館」という言葉にあることを閃く。

犯人は7つの大罪について勉強したはずだとして、図書館で関連する書籍を借りた人間を探し始める。

本来は、違法とされている捜査方法で図書館の閲覧記録を手に入れた二人は、

ジョンという男に辿り着く。早速、話を聞きにジョンのアパートに向かう。

廊下の先に一人の男の人影を確認した次の瞬間、

男は腰から取り出した銃を発砲し、そのまま逃走する。

銃撃戦を繰り広げながら追いかけるも、ミルズは犯人に隙を見せてしまう。

男は、ミルズに銃口をつきつけるも、再びそのまま立ち去ってしまう。

完全に頭に血が上ったミルズは、

令状が必要だと言うサマセットの説得にも耳を貸さず、ジョンの部屋の扉を蹴破って中に押し入る。

そこで見たものは、正にジョンこそが犯人である事を裏付ける数々の証拠品であった。

さらに、証拠品の中にあった写真から、

犯人であるジョンは、ヴィクターのアパートで会った報道カメラマンであった事が判明した。

その時、電話のベルが鳴り響く。

電話の主はジョンだった。

ジョンは、二人に「見事だ」と告げると、

予定を変更すると言い残し、一方的に電話を切ってしまう。

土曜日

ジョンの家で発見した手がかりから

一人の娼婦を追う二人だったが、女はすでに殺されていた。

彼女が殺された部屋の扉には「LUST」と刻まれていた。

居合わせた男に事情を聴くも、犯人逮捕に繋がる有益な情報を得る事は出来なかった。

日曜日

警察に一本の不審な電話が入る。「またやったよ」と語る電話の主はジンだった。

犯行現場のベッドの上で殺されていたのはモデルの女性だった。

壁には「PRIDE」の文字が書かれ、顔は引き裂かれていた。

サマセットは、一連の事件が片付くまで捜査に残りたいとミルズに告げる。

「我々が奴を逮捕するか、奴が7つの殺人を完了させるか」

警察署に戻ってきた二人の後を追うように、署に入ってくる人影。

血にまみれた姿で二人を追ってきたその男は、ジョンその人だった。

ジョンは、まるで自首でもしにきたかのように特に抵抗もせず、すぐさまその場で緊急逮捕となる。

映画「セブン」あらすじストーリー結末【結】

取り調べで分かった事は、ジョンは正真正銘の金持ちで、

教養もあり、そして異常だという事だった。

やがて、弁護士を通して、自首してきたジョンの思惑が判明する。

ジョンはあと二つ死体があると言い、

今日の18時にその隠し場所に、尊敬しているミルズとサマセットの二人を案内したいと言うのだ。

ジョンの全面的自供と引き換えにその要件を飲む二人。

警察車両は、ジョンの案内に従って走っていく。

車内にてジョンがミルズに、この結末を見せたくてしょうがないと伝える。

あの時、敢えてミルズを殺さなかったとして、

哲学的な語り口で話を続けるジョンに、ミルズは軽口を叩いて応戦する。

やがて車はだだっ広い荒野に着く。

ただただ鉄塔が立ち並ぶ荒野の中、ジョンは車を止めさせる。

時間は19時01分。

ミルズがジョンを拘束する中、遠方から一台のバンが走ってくる。

中から降りてきたのは一人の男だった。

「デビット・ミルズ刑事宛てに荷物を届けにきただけだ」

男から小さなダンボールを受け取ったサマセットは、そのまま男を追い払う。

悩んだ末に、ダンボールを開け始めるサマセット。

血がついたダンボールの中に入っていたものを見て、思わず声をあげ後退るサマセット。

後退りながらミルズを振り返ると「こいつはジョンの罠だ!」と叫ぶ。

サマセットが叫ぶ中、ジョンがミルズに「かわいい奥さん、トレーシー」と話し始める。

突如、ジョンの口から飛び出した妻の名前に困惑するミルズ。

ジョンはミルズが出勤した後、記者を装ってミルズの家を訪ねたのだという。

しかし、怪しまれたので、奥さんを殺して首をもってきたのだと言った。

駆け付けたサマセットがミルズを懸命に説得するも、

しかし、それが逆にジョンの言葉が嘘ではない事を証明してしまう。

パニックに陥るミルズ。

美しい妻がいて平凡な家庭を持つミルズに「ENVY」したジョンは、自身もまた罪人だと言う。

サマセットは見抜いていた。

「WRATH」にかられたミルズにジョン自身を撃たせる事、

これによってジョンが描いていた7つの大罪の全てが成立するという事に。

サマセットの懸命な説得も空しく、

トレーシーが子供を身籠っていた事実を知らされた瞬間

ミルズはジョンに向けた銃の引き金を引いてしまうのだった。

日曜日

サマセットの定年最後の日

ジョンの描く大罪の全ては成立、ミルズの逮捕をもって事件は終焉を迎えるのであった。

ジョンの7つの大罪は、自分をも裁くことで完成したのであった。

映画「セブン」感想

この作品は、まさにサイコスリラー映画に相応しい作品でした。

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