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映画「あしたは最高のはじまり」作品紹介
製作国
フランス映画
公開日
2017年
上映時間
117分
監督
ユーゴ・ジェラン
キャスト
サミュエル – オマール・シー
グロリア – グロリア・コルストン
クリスティン – クレマンス・ポエジー
ベルニー – アントワーヌ・ベルトラン
ローウェル – アシュリー・ウォルターズ
映画「あしたは最高のはじまり」あらすじ
ある日、金髪の女性からこの子を預かってと唐突にと告げられる。
パパになったサミュエルと娘のグロリアの親子愛を描いた作品
映画「あしたは最高のはじまり」あらすじストーリー結末【起】
※この先ネタバレ含みます。
フランスに住むサミュエルは、観光案内の仕事をこなしながら陽気な生活を送っていた。
ある日、彼の前に金髪の女性クリスティンが現れる。
サミュエルは「なんか用?」と聞くが、「あの晩の事を覚えてないの?」と言い返されてしまう。
どうやら、ふたりは1年前に一夜限りの関係を持っていたようだ。
更には、クリスティンが抱きかかえている子供はサミュエルの子供と言うではないか。
突然の事で驚いているサミュエルに「あなたの子なんだからお願い」と伝え、彼の元から去ってしまう。
唖然とするサミュエルの腕には、女の子のグロリアが抱かれていた。
そして、フェイスブックを通じてクリスティンから電話が入る。
彼女は、精神的に不安定な状態になり、とても育児が出来る状況ではない事をサミュエルに伝え、一方的に電話を切ってしまう。
納得のいかないサミュエルは、彼女に会うためロンドンへと向かった。
しかし、到着したものの住所も手がかりもない状況。
育児の経験がないサミュエルは、グロリアのお世話で手一杯になり、うっかり財布を落としてしまった。
更には、無断で仕事を休んだことで原因で、仕事をクビになってしまった。
途方に暮れ、不注意からグロリアを落としてしまい、慌ててグロリアを助けようとする。
その身のこなしは見事なもので周囲の視線を集める。
その中にサミュエルの運動能力を高く評価した男がいた。
彼の名前はベルニー。
ベルニーは映画のプロジューサーをしており、サミュエルをスタントマンとして自分のチームに迎え入れたいと考えていた。
こうして、サミュエルは、ベルニーの元で働くこととなった。
映画「あしたは最高のはじまり」あらすじストーリー結末【承】
8年の歳月が流れ、グロリアは賢く元気にすくすく成長していった。
ベルニーも実の娘のようにグロリアを可愛がり成長を見守っていた。
ベルニーの協力もあり、スタントマンの仕事も順調な様子。
しかし、グロリアは「どうしてママがいないの?」と気づく年頃でもあった。
サミュエルは、本当のことは言わず、母は潜入捜査官の任務で世界中を飛び回っているといつもごまかしていた。
ある日、グロリアが体調を崩し、病院へ向かう。
診察の結果、グロリアが難病を抱えている事が発覚し、病気を治す方法が無い、もはや手遅れだと医師に告げられてしまった。
そんなグロリアから、「ママに会いたい」と言われ、母親の真実の話を打ち明けようか悩むようになっていく。
サミュエルは、フェイスブックを通してクリスティンに「子供が会いたがっている」と伝え、会う約束を交わし、翌日、8年振りの再開を果たす。
産まれてから一度も会ったことのない母親と会えたグロリアは上機嫌。
自宅に招かれたクリスティンは、遊び心のある子供部屋や、父と子供の楽しそうな姿を見て8年間という歳月を思い知らされる。
彼女は次第に自分が手放してしまったグロリアとの時間を取り戻したいと考えるようになるのだった。
クリスティンは現在、ニューヨークで弁護士の恋人を住んでおり、グロリアを引き取って、ニューヨークで育てたいと申し出る。
勝手に子供を預けて自分の都合で引き取りたいと言うことにサミュエルは激怒するが、偶然、その話を立ち聞きしてしまったグロリア。
サミュエルから聞かされていた母の話が全て嘘だと知り、ショックを受けてしまう。
グロリアはサミュエルを罵倒し、自らクリスティンの元へ身を寄せるのだった。
滞在先のホテルに到着すると、感情的になったグロリアは疲れてすぐに眠ってしまった。
サミュエルは、悩んだ末にグロリアを失うわけにはいかないと、クリスティンが宿泊するホテルへと向かった。
疲れて眠り込んでいるグロリアを連れその場を後にする。
その結果、怒りを抑えきれないクリスティンは、親権をかけて裁判で取り戻そうとするのであった。
映画「あしたは最高のはじまり」あらすじストーリー結末【転】
法廷では、クリスティンとサミュエルは共に自分の主張した。
判決では、8年間グロリアを育て上げ、今の学校で住みなれた環境で、父親と共に過ごすこと最善だと判決は下った。
判決と同時に、サミュエルの仕事の関係でグロリアが振り回されていることを指摘され、サミュエルはスタントマンの仕事を辞め、学校へ教師として再就職。
グロリアをなるべく学校へ通わせるよう最善を尽くした。
しかし、どうしても諦めきれないクリスティンは最後の手段としてDNA鑑定を要求する。
産んだ母親が自分が父親だと預けてきたのだから、何の問題はないと思っていたが、鑑定の結果は、サミュエルとグロリアにまったく血のつながりの無い事が明らかとなる。
そのことをクリスティンは知っていたのか、知らなかったのかは定かではないが、DNA鑑定を要求すると言うことは、おそらく後者だろう…
サミュエルは、8年間自分の子供だと思って育てて来たグロリアとは全く血の繋がりがないことに戸惑いを隠せなかった。
結局、DNA鑑定の結果から判決は覆り、親権は実の母であるクリスティンに移ってしまう。
その結果をグロリアに伝えるが、「今日まで育ててくれたんだから、パパはパパだよ。それは変わらない」と笑って見せた。
そして出発の日。
サミュエルは笑顔で送り出してやりたかったが、どうしても旅立っていく姿を見送ることができなかった。
代わりにベルニーが見送り、空港に向かうタクシーへと乗せた。
しかし、タクシーの中で、忘れ物をしたと言い、車から降りてサミュエルの部屋へと向かう。
サミュエルは突然戻ってきたグロリアに驚いている。
グロリアは「本当はパパとずっと一緒に居たい」と本当の気持ちを明かすのだった。
サミュエルは覚悟を決め、グロリアを連れて逃げる事にした。
ベルニーの協力もあり、ふたりは逃げる事に成功する。
映画「あしたは最高のはじまり」あらすじストーリー結末【結】
いつまで経っても戻ってこないグロリアを待つクリスティンに、ベルニーは真実を打ち明ける。
グロリアが余命を宣告されていること。
サミュエルは娘を失ってしまう不安を抱え続けていたこと。
グロリアは、残りの命をサミュエルと共に過ごしたいと思っていること。
真実を知ったクリスティンは、彼の愛情の深さや悲しみを思い知らされる。
数日後、サミュエルは初めてグロリアを抱いたボート乗り場に足を運び「ここでお前と初めて出会った」と思い出ばなしをしていた。
そこへ、ベルニーに連れられたクリスティンがやってくる。
グロリアの残りの人生を幸せに過ごしてもらうために、グロリアと一緒に居てほしいと託して来たのだ。
時折クリスティンもグロリアの元を訪れ、母としてグロリアとの時間を大切にするのだった。
数年後、サミュエルはグロリアとの思い出を振り返っていた。
「完璧な親はいない。自分もそう。でも幸せだった。本当の幸せを教えてもらった」
「娘は死んでしまったけれど、俺の子供であることに変わりはない」
「グロリアが俺の中で生きている以上、これからも俺はグロリアの父親だ」
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