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映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」作品紹介
製作国
アメリカ映画
公開日
2017年
上映時間
117分
監督
ダグ・リーマン
キャスト
バリー・シール – トム・クルーズ
モンティ・”シェイファー” – ドーナル・グリーソン
ルーシー・シール – サラ・ライト
ダウニング保安官 – ジェシー・プレモンス
JB – ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
ジュディ・ダウニング – ローラ・カーク
映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」あらすじ
大手航空会社に勤務するバリーは、 マニュアル通りの仕事に退屈を感じ 次第に犯罪に手を染めていくが・・・
映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」あらすじストーリー結末【起】
※この先ネタバレ含みます。
舞台はアメリカのルイジアナ州。
そこには、類まれな操縦技術を持ったひとりのパイロットがいた。
彼の名はバリー。
彼は、大手航空会社に勤務し、充実した日々を送っていた。
しかし、マニュアル通りの仕事は彼には退屈だった。
そんなバリーは、退屈な日々を埋めるかのようにフライトの度に密輸に関与するようになっていく。
ある日、CIAのシェイファーが彼の元へやってくる。
密輸の件について質問されるが、バリーは聞く耳を持たなかった。
しかし、話の趣旨は、疑いの目ではなく、「我々の力になってくれないか?」というCIAへの勧誘だったのだ。
CIAの目的はバリーの高い操縦技術を見込み、政情が不安定な中米の偵察写真を撮ってきてほしいというものだった。
突然の話だったこともあり、バリーは疑心暗鬼だったが、バリー専用の最新モデルの小型飛行機を与えるという条件に魅力を感じ、依頼を引き受ける事にした。
その後、バリーは、持ち前の操縦技術で危険な国々の偵察写真を撮影していった。
その写真は驚くほど鮮明に撮影されており、シェイファーは「俺の目に狂いはなかった」と誇らしげな様子だった。
しかし、報酬が航空会社に勤めていた頃より少なく、バリーは不満を抱いていた。
なぜなら、バリーにはお金が必要だったのだ。
実は、CIAに転職したことを家族には告げておらず、安定した生活を望む性格の妻のルーシーに素性の知れないCIAの仕事を理解してもらえるはずがないと、家族には内緒でCIAで働き、帰宅する時は航空会社の制服に着替える二重生活を送っていた。
映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」あらすじストーリー結末【承】
そんな彼に、ビジネスチャンスが舞い込んでくる。
コロンビアに訪れた時、ある麻薬組織に商品をアメリカへ密輸してほしいと話を持ち掛けられる。
危険な仕事だと分かってはいたが、破格の報酬金に目がくらみ、断ることはできなかった。
いざ現場へと到着すると条件は最悪だった。
滑走路は短く、積み荷の量は積載オーバー。
辺りを見渡すと離陸に失敗したであろう飛行機の残骸。
バリーは、組織のボスにこの環境ではフライトすることは出来ないと持ちかけるが、やらないのなら殺すと脅され、仕方なくフライトの準備を進める。
条件は最悪だったが、バリーならではの操縦技術で飛び立つ事に成功。
空の警備を熟知している彼には、簡単な仕事だった。
難なく商品をアメリカへ運んで見せた。
報酬を受け取りにボスの元へ戻り、大金を受け取る。
しかし、組織のアジトが麻薬取締局に占拠されてしまい、彼もまた捕まってしまった。
牢屋で途方に暮れるバリーだったが、CIAのシェイファーのおかげで、無事に釈放されるのだった。
シェイファーからは、問題を起したのだからいままでの環境には置けないとして、別の州のミーナという町に家族と共に移住するようにと指示を受ける。
バリーは、飛行場付きの土地と大金を条件に、移住を決めた。
突然の出来事に怒った家族に、バリーは仕事の説明をして任務へと戻っていく。
CIAからの任務を引き続き受けながら、相変わらず密輸の仕事も引き受けていた。
家族に真実を告げた以上、密輸の仕事は彼の本意ではなかったが、麻薬組織との関係は切っても切れないものとなってしまっていたのだ。
その後も、順調に仕事をこなしていく。
しかし、密輸の仕事が、とうとう自分ひとりでは、捌ききれないほどの量を抱えてしまう。
そして、4人のパイロットを雇い、全員腕利きの最強のパイロット集団が結成される。
その後、目も眩むような大金を稼ぎ出して行く。
収入が異常なくらい増え、家を改築して高級車を乗り回し、町の全ての銀行に口座を開き多額の預金。
さらに現金の隠し場所として家の庭に埋めたり、トランクケースにしまったり、家のいたる場所に現金を隠す。
極めつけはミーナの町に、自分の名前のついたスタジアムを建設したことだ。
スタジアムができたことで、何もなく寂れた町は活気を取り戻し、バリーは町一番の実業家として有名人になっていった。
映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」あらすじストーリー結末【転】
そんなある日、嫁ルーシーの弟が家を訪ねてくる。
彼は、怠け者で仕事ももくにせず、バリーたちのお金を頼ってやってきたのだ。
どうしようもない人間ではあったが、ルーシーからの頼みで飛行場の清掃員として雇う事に。
嫌な予感がしたバリーは気が進まなかった。
そんな予感は的中する。
ある日、弟は家の大金を勝手に持ち出し、町で豪遊していると、不審者に思われ警察に捕まってしまう。
それを聞いたバリーは、仕事の事情を知る弟が、余計な事を喋るのではないかと心配になり、密輸の仕事があったにも関わらず、弟のいる警察署に駆け込んでいく。
依頼者の麻薬組織に事情を説明し、仕事の件は許してもらえたが、組織のボスは、これ以上迷惑がかかるのならと暗殺を企てている様子だった。
いくら困っているからといっても義理の弟を死なせたいわけではないと、やめるように促したが、ボスの企みは止まらなかった。
阻止するために、バリーは弟に事情を話し、国外に逃亡しろと伝え、航空チケットと車を用意して見送る。
不満そうな弟だったが、車に乗りその場を去っていこうとしたその時、車は爆発し炎上してしまう。
既にボスの魔の手は伸びていたのだ。
ビジネスを邪魔されまいと、麻薬組織が仕組んだ事は明白だった。
更に、軌道にのっていた仕事も上手くいかなる。
そしてとうとう、密輸が公になり、シェイファーもバリーとの関係を断ち、バリーとの記録の全てを抹消する手続きを行っていた。
立場が危うくなったバリーは、当然、逃亡の計画を立てる。
しかし、そんな矢先、逃亡の準備で訪れていた飛行場で警察やFBIに捕まってしまった。
司法長官の元に送られた彼は絶対絶命。
しかし、州知事から一本の電話が入る。
電話を終えた彼女がバリーに伝えた言葉は、なんと無罪放免だった。
映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」あらすじストーリー結末【結】
この驚きの結果には裏があった。
ホワイトハウスよりレーガン大統領の根回しがあったのだ。
バリーは操縦技術を見込まれホワイトハウス、つまりアメリカ合衆国政府直々に仕事を依頼されたのだ。
それはアメリカ政府を悩ませていた反米政権が関係していた。
反米組織は麻薬組織と密接な関係であることを察知した政府は、その証拠写真として凄腕パイロットであるバリーに撮影を依頼したかったのだ。
選択の余地が無い彼は依頼を引き受け写真を撮影する。
依頼を完遂し、これでようやく一段落するはずだったが、ホワイトハウスがメディアに公開した写真に手違いでバリーの姿も写った写真も一斉に報道されてしまっていた。
これが原因で逮捕される事になるが、1000時間の公共奉仕を条件に自由の身となる。
しかし、恐ろしかったのは麻薬組織による報復だった。
彼は家族を別の土地に移し、自分はモーテルを歩き回る生活を余儀なくされる。
毎夜毎夜、暗殺者に怯え眠れない日々が続いた。
これまでのことを記録としてビデオに記録する。
3か月が過ぎたころ、彼はとうとう見つかってしまい、帰らぬ人となった。
そして、最後のビデオに「アメリカは最高だ」とメッセージを残し、彼は旅立っていった。
映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」感想
この作品は、大手航空会社の天才パイロットとして活躍し、CIAとゲリラからの信頼を逆手にとって荒稼ぎした実在の人物を映画化。
国益の名のもとに非合法な仕事に従事した男の哀しくもスリリングな一生を描いた、実話ベースの作品でした!
タイトルでは、アメリカをはめたとサブタイトルにはありますが、はめたというよりも利用されたの方がしっくりきますね!
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